生態学を人間社会に置き換えるとこうなりますと…。
★★★★★
2008-01-24
初版の発行年はなんと、1971年です。これにはびっくりしました。70年代と言えば、まだまだ環境というキーワードが無かった時代と思います。当時は話の内容が高度過ぎて一般読者はついてこれなかったのではないでしょうか。それくらい、今で言う最先端の内容だと思うのです。生態学というと普通は昆虫とか植物とかの互いの関連性を調べてあれこれ考える学問だと私は、思っていましたが、その思考法は、政治、経済にまで応用できる技術論だったんですね。佐藤栄作とか、カポネとか、著者は様々な人を引き合いに出して生態学的思考法とはどういうものかを論じていきます。それの例えが非常にわかりやすく、頭の鈍い私でも理解が容易でした。環境問題に関心のある人は必見の書だ、と言えると思います。最近の読んだ中ではイチオシです!それにしても植物はえらいですね。太古の昔から、開放系の無限にある太陽エネルギーを最大効率で利用していたんですから。やはり、この書を読むと、この神からの贈り物ともいえる太陽エネルギーを利用しないで無駄にしている人間はつくづく愚か者だと認識しました。
すばらしい本だと思います。
★★★★★
2006-03-24
この本は、僕が読んできた中で一番好きな本です。
これは、これからもずっと読まれ続ける本だと思います。
局部だけを相手にして、ひたすら新しい知識を増やす科学のあり方を批判し、人間やそれ以外の生物をも視野に入れた、全体的な見方、生態学的な思考の大切さを主張しています。
この考え方は、ジェームズ・ラブロックの「ガイア理論」にも通ずるものがありますが、この本は、ガイア理論よりも、早く出版されているのが、僕には、驚きで、当時、世界の最先端を行っていた本だと、改めて感じました。
沢山の人に読んで欲しい本です。
エコロジーが常識になります。
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2005-01-29
1971年に書かれた著者の処女作です。現代文明の危機が、工業社会に原因があることは間違いないでしょう。危機を生み出しているのも工業社会ですが、文明を生み出し我々の豊かな暮らしを支えているのも工業社会です。では、どうすればよいか。それは工業社会的「技術の思考」を超越した思考法を身につける必要があり、人類の思考法が変わってきてこそ文明のベクトルが変えられます。その思考法とは「自然」に学ぶ「エコロジー的思考法」です。自然に学ぶというのは、自然が持っているバランス、無駄なものがなく全てのものが関係しあって形成している自然に学ぶということです。エコロジー的に考えるとはどういうことかを読み進むにつれ学んでいけます。地球環境問題を考える上で、この思考法ほど大事なものはないでしょうし、あらゆることに応用可能なものです。ビジネスにも非常に役立ちます。ものの見方も変わってくるように思います。最近では、環境政策があらゆる組織で行われていますがエコロジーが広まっている証拠でしょう。わかってやっているか、わからずに物まねやっているかは大きな違いですので、環境問題に関心のある方には必読という感じがします。なるべく多くの方に紹介したい本です。
分かりやすく面白い。
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2003-03-29
エコロジーを中心としながら、「科学」についても分かりやすく述べられている。立花隆の才能をうかがわせる一冊。用語の説明が非常にわかりやすいので、「エコ」と名のつく分野(エコノミクスなど)に関心がある人は是非一読を。
お薦めします!
★★★★★
2000-11-20
立花隆のデビュー作です。 エコロジー(生態学)の入門書であり、物の見方・考え方を教えています。デビュー作にはその作家が将来書くすべての特性が現れるそうですが、難しいことを解りやすく面白く、という筆者の特性がいかんなく発揮されています。 博覧強記、縦横無尽に例を引きながらしかも嫌みになる寸前で止めている筆力はただものではありません。
二十数年前に書かれたもが内容的に古びていないのは、テーマが先駆的だったとこと以上に、やはり現実がこの間いっこうに改善しなかったということを意味します。 筆者の言うとおり、人間は今のまま文明を推し進めることができないばかりか、維持することすら難しいところに立っています。
さりとて、人間は文明なしではやっていくことはできないほど文明に飼いならされてしまった動物なので、文明には何とかがんばって自然と折り合いをつけたうえで存続し続けてもらわないと困るのです。
ここのところを、まず私たちは常識として知っておくべきです。そして、エコロジーという観点から、物を見たり考えたりすることを身に付けてゆかなくてはなりません。次なる「文明」は、そういった積み重ねの上に成り立ってゆくはずですから。 本書はそのための「古典」に成り得る可能性を秘めています。是非一読を!





